デジタルエクスペリエンス株式会社で取締役をしております安部です。
昨年、2023年度の取り組みや成長を振り返るという記事を書きましたが、今回は2024年度版をお伝えできればと思います。
2024年度の大きなテーマとして、下記2点を特に意識して取り組みました。
・技術レベルと組織・チーム開発の強化
・開発生産性の可視化
2023年度の記事ではエンジニアが10名でしたが、2024年度では15名と新しいメンバーも増え、よりプロダクト開発におけるチーム力や開発生産性を意識し向上するフェーズになってきたと思います。
技術レベルと組織・チーム開発の強化
ガイドライン策定
昨年はスタイルガイドを作成し、組織・チームとしての品質向上に取り組んでおりましたが、今年度は新たにセキュリティやインフラ、テスト観点を含めた下記4点のガイドラインを策定しました。
・セキュアコーディングガイドライン
・コードレビューガイドライン
・インフラセキュリティガイドライン
・テストコードガイドライン
これから活用していくフェーズですが、形骸化しないように担当を決め運用・改善していけるよう取り組んでいます。
Offsite Meetingの開催
エンジニア組織ではテレワークが基本になっており、リアルで集まる機会が減ったことや、メンバーが増えたことから、お互いの業務が見えにくくなるという課題が生まれました。
そこで、これらの課題を解決するために、四半期に一度、全員がオフィスに集まる「Offsite Meeting」を開催しました。
Offsite Meetingでは、組織で定めたKPIの進捗を共有したり、メンバーからセミナー参加レポートや技術的な取り組みの発表をしてもらったりと、なるべく有意義な時間となるようコンテンツを決めています。
今まで3回開催しましたが、リアルコミュニケーションやコンテンツがとても充実した会議になっています。
TECH WorkShopの開催
2023年度の組織の成長施策としてTECH TalkやUdemyHubといった知見共有の場を設け、インプット・アウトプット・ファシリテートする機会を仕組化してきました。
これによりプログラムやインフラ、AIなどの学ぶ機会が増えましたが、セキュリティを体系的に学ぶ仕組みがなく課題を感じていました。
またセキュアコーディングガイドラインも作成することで知識としては組織全体で共通理解は得られたのですが、プロダクト開発で実践となると難しいものがありました。
そこで新たにワークショップを定期的に開催し、最初のテーマをセキュリティにすることでセキュリティを学ぶ機会を作りました。
講師は持ち回りとし、講師が脆弱性があるプログラムを開発してメンバーへ配布します。
メンバーはテストを行い脆弱性を発見、改修までを行うワークショップとしました。
この仕組みによりセキュリティの理解度やプロダクト開発への取り組み意識は変わったと思っています。
サービス開発 / PoC
エンジニア組織では、プロダクト開発以外にも0→1でサービス開発する文化があります。
イベント事業に関わるサービスを20%ルールで体制を組んで開発しており、2024年度は3つのサービスを進行していました。
また0→1開発の経験だけでなく、リーダー未経験のメンバーを優先してリーダー経験をしてもらうことで、技術だけではなくプロジェクトや開発進行を理解してもらう狙いもあります。
0→1での開発は意外と経験する機会は少ないと思うので、この文化はメンバーからも好評で今年度も継続していきたいと思っています。
開発生産性の可視化
Google社がFour Keysを提唱したことをきっかけに開発生産性を取り組む会社が増えてきています。
弊社でも以前から品質(バグ数)、生産性(工数)などを指標にメンバーごとに計測しておりましたが、組織・チームとしての開発生産性指標がないことに課題を感じ始めました。
そこで2024年度に本格的に開発生産性に取り組むことを決めプロジェクト化しました。
まずは弊社における開発生産性の定義を決めましたが、初めての取り組みもあり定義を決めるのに1か月近くかかったかと思います。
次にKPIを策定しましたが、これも他社事例や弊社に合うKPIから考え、2か月ほど時間を要しました。
最終的にはFour KeysとDX Criteriaを導入し、組織目標として施策実施、改善に取り組むことにしました。
まだ数か月しか経っていない状況ですが、組織としての目標が明確になったこと、目標達成に向けて各メンバーが自主的に取り組む姿勢が見られ、より組織の成長を体感できる取り組みだなと感じました。
さいごに
このように振り返ると毎年成長を感じられるのですが、同時にまた新たな課題も生まれます。
私としてはこのフェーズの組織を拡大していく経験もなかなかできないので楽しみながらやっていますが、メンバーもより強いチームを作るために日々チャレンジしてくれているのを感じます。
一緒に楽しみながらチャレンジし成長していきたいという方がいれば、ぜひカジュアルにお話させてください!